媚びてるように見える？ま、いいですけど

今日の話は、私個人の活動に興味のない方は
無理に読まないで下さい。

6/26、6/27と立て続けの出演があったのですが、
おかげさまで無事終了しました。

どちらも頂けるものにふさわしい仕事をするべく頑張ってまいりました。

急遽お手伝いをお願いしたH君にもこの場を借りてお礼します。

ギャラの分け前が少なくてゴメンナサイ。
でも、有意義な経験になったでしょうか。
そうであればとても嬉しく思います。

目指すのはただ一点。

お客さんから

「楽しかった」
「また来るね」
「今度は、いつやるの？」

この声を引き出すのみ。

そして、その過程と結果を自らも楽しんでしまう。

・・・なんて話をするとね。

必ずこういうことを言ってくださる方がいらっしゃいます。
ま、よけいに楽しいんですが（笑）。

いわく、

自分の主張はどこにいった？
あんたらそれでも音楽やってるって言えるのか？

言いたいこと叫ばなくて何が音楽だ？

要求に応じて曲順や出し物も変える？
ふん、あんたらは客に媚びているだけだ、そんなもの俺は認めない

（笑）

あ、失礼。

なるほど。

御用聞きのようになっている・・・
だから主張なんてないじゃないか・・・
主張しないならそんなもの音楽ではない・・・

・・・と、言いたいのでしょうか？
えっとですね。

言いたいことを言いたいようには言ってます。
やりたいことをやりたいようにやってはいます。

ただね。

言いたいことを歌詞やメロディに乗せるだけが
主張じゃないと思うんですよ。

その方がしっくり来るし、より伝えられるというなら
そうすればいい。

今私がいるバンドはそうしていないというだけです。

むしろ、お客さんとの時間の共有に重きを置いています。

酒の肴にしてもらう。
踊って、汗を流してもらう。
昔を懐かしんでもらう。

どんな形であれ・・・

そこで、私たちが何か快いものを提供できるなら、
それでいいんです。

その「何か」が、私たちが想定していたものと違ってもいい。

大切なのは、そこで楽しんでもらった、という事実。

それが次の活動へのもっとも重要な活力源になるわけですから。

そして、その場を少しでも快くするために、
自分たちなりに考え、提示する。

そこにはすでに自分（達）で、

考えて、決めて、活動している

・・・という事実があります。

わかりますか？

それがすでに自己主張なんです。

メッセージを伝える媒体は、何も歌詞やメロディだけではないんです。
活動そのものが媒体になりうるんです。

そこで伝えられるメッセージっていうのがあるもんなんです。

たとえばね。

お客さんが反応良く踊ってくれた。
もっと踊りたそうな気配を感じ取ったとします。

私のいるバンドなんかだと、そういう時は、
ボーカルがドラムを振り向き、
「次は、あれだね」との合図をする。

その様子をサイド二人がちらっと見て、動的に曲順が変わって行く・・・

その時のお客さんの反応の感じ取り方も、
次どう持って行こうかっていう感覚も、
そこで次にやる曲選びも、

すでに私たち流のやり方がある。
言い換えれば、私たちでなければ出来ない対応になっているんです。

そして、ライブに来てくれたお客さんにより快い体験をしてもらう。

はい。これがメッセージそのものでなくて何でしょうか？

お客さんは正直ですよ。

「楽しい、つまらない」口には出さなくても、こちらには伝わります。
それがわかるから、あえてステージでは力いっぱい自己主張なんてしない。

闇雲に意見を押し付けなくてもいいってわかる。
無理強いして得た共感なんてニセモノですからね。

この間、行きつけのライブカフェの常連さんからこう言って頂きました。

「来月は予定入ってないの？」

はい。もう十分。
最高のエネルギー源ですね。

 

音楽やってて・・・

自分たちのパフォーマンスを期待してくれている人がいるほど
幸せなことがほかにありますか？

もう、お分かりと思います。

規模は小さいですが、そこには・・・

与え、与えられるという循環が成立しているんです。

ドラマーとしてバンドに参加する時。
バンドとしてお客さんの前に立つ時。

自己主張のほかに、少しでもいい。

この循環を考えてみるなら、きっと見えてくるものが変わるでしょう。