圧倒的に重要な音符とは

今日も読みに来てくれたあなたへ。

「どうもありがとう」。

頭の中にあるモヤッとしたものをわざわざ文章にしようなどという気持ちになれる…

それはあなたのアクセスがあればこそです。

え?

語り口が変わってるって?

あー、過去記事を読み返してみて、自分で
「うー、馴れ馴れしい」(笑)と感じてしまったので。

しばらくこれで行きます。
書いてて違和感あったら(笑)また戻します。

で、これまた大げさなタイトルをつけてしまったけど。

独断と偏見でこれに答えてみようと思います。
(いつものことですが ^^;)

それは、八分音符です。
Eighth Noteです。

ラテンにルーツを持つリズムの場合は少々事情が異なるんですが、
ロックンロール(もっと言えばR&B)から派生した音楽の場合は
ほとんど当てはまると言って良いと思います。

ロック、パンク、多くのJ-POPなどなど、
八分音符がキーになる音楽は山のようにあります。

この八分音符の表現力がどれだけあるかが、
そのドラマーの「バンド・ミュージシャン」としての価値を決める
最大要因ではないか、とすら考えてます。

まず、八分の音価感覚がバンドでばらばらだと、
いわゆる「縦の線」が合いにくい。

これは、バンドサウンドの一体感を損ねる
大きな原因になることがあります。

顕著に現れるのはシンコペのユニゾンが出て来る箇所ですね。

シンコペする音のタイミング、そして
シンコペした後のオンビートのタイミング。

このどちらがずれても聴いてる方は「うーん」と感じてしまいます。

特に重要なのは、シンコペ後のオンビートです。

ここがリスナーがそれまで感じていたビートとずれると
リスナーは「この人たち、リズム狂ってる」と感じてしまう。

つまり「元のビートに帰って来れない」、という不安定感を持たせてしまうのです。

不安定感自体には問題ありません。
ですが、ずっと不安定なままというのは問答無用で
「ヘタクソ」と思われてしまいます。

それに、「不安定さを演出する」のと「本当に不安定」なのは意味が違います。

話し言葉に置き換えてみましょう。

「てにをは」の使い方が著しくおかしい人。
相槌のタイミングがめちゃくちゃな人。
やたらと人の話の腰を折る人。

こういう人と話をしていると疲れませんか?

その相手が特に親しい人だったり、
その人と話すことで圧倒的なメリットがあるような人だったらともかく。

そうでない、ごく普通の日常会話の場面で、
そこまで気を使ってそういう人と話したいと思う人がどれだけいるでしょうか。

おそらく、悪気はなくてもそういう人と話すのを
無意識に避けてしまうのではないでしょうか。

こういう話をすると、その態度を「冷たい」とか「非人間的だ」とか
感じてしまうこともあるかもしれません。

でも、考えてみてほしいのです。

よりスムーズにコミュニケーションができる相手を求めてしまうのは
ごく自然なことです。

話の下手な、小言ばかり言う先生と、
授業が楽しく、いつの間にか大事なことをわからせてくれる先生と。

どちらから教わりたいですか?

決まっています。後者の先生ですよね。

そして、そう思ってしまうのは悪いことではありませんよね?

あなたが出すサウンドを聴く人も同じなんです。

表現者である以上は、伝わる工夫をしなければいけません。

そして、ドラマーとして、ポピュラー音楽をやって行く上で、
伝わる工夫のもっともベースにあるものの一つが八分音符なんです。

なぜなら、楽曲を構成する音符、
なかんずくリズムを構成する音符の中で、

もっとも出現頻度が高いからです。

つまり、八分音符は、ドラマーであるあなたと、バンドメンバーと、
そして聴く人をつなぐ骨組みとも言っても過言ではないでしょう。

そして、八分音符の表現が豊かな人は、難しいことしなくたって
その楽曲に説得力を与えてしまいます。

あなたはこれから挙げる表現をどれだけ打ち分けられますか?

  • 滑らかに流れる八分音符
  • ぶつ切りの八分音符
  • 優しい八分音符
  • 荒々しい八分音符
  • 繊細な八分音符
  • キュートな八分音符
  • 楽しげな八分音符
  • もの悲しげな八分音符
  • 力強い八分音符
  • 弱々しい八分音符

などなど。

これには正解はありません。

あなたにとっての「滑らか」や「ぶつ切り」、「荒々しさ」や「繊細さ」が
あなたの中で違うものとして認識できていること、
そしてそれを意のままに叩き分けられることが重要なのです。

こういうことを意識し始めた時、ドラミングは曲芸を超えて、
あなたの(そしてバンドの)心を伝えるツールになるでしょう。

奏法が速さを求めるため「だけ」に使われているなら、
もったいないを通り越して悲しいことです。

もっと目指すべき、多くの人を喜ばせられるものを目指さずに、
価値のわずかな側面だけに固執して、気がついたら進歩できない自分になる前に、

あなたが使える八分音符の数を増やしてみてはいかがでしょうか?

「圧倒的に重要な音符とは」への3件のフィードバック

  1. 相変わらず深い内容ですねぇ・・・。

    音符の意識。めちゃ大事っすよね!!

    ドラマーで良かった!!と思う時・・・・。

    他の楽器を演奏してても「めちゃうまい!」

    そう周りに言われたりします。

    ミスタッチが合っても、ビートが相手の心にしっかり脈打って感じさせられてる。

    自分がミスでも、相手には空ピックに聞こえて、また違うエッセンスを与えられてるのかも・・

    と、自己弁護してみました(笑)

    柱は同じ規格でも、それを根幹としたオリジナリティーあふれる素晴らしい建物を建てる。

    そう考えると、8分音符も決して侮るなかれ!!

    無限の可能性を秘める根幹であり、それが最も大事な支えになるんですものね☆

    酔っ払ってるので、変なこと一杯書きこんでごめんなさい(笑)

  2. > 無限の可能性を秘める根幹であり、それが最も大事な支えになるんですものね

    ですです!!

    さすがわかってらっしゃる!

    ここがいい加減なままどれほど華美な修飾を施しても、
    それに目がくらむのははじめだけ。
    住み始めれば3日で化けの皮がはがれます。

    タイコも同じですよね~

    他の楽器奏者の方にほめられたのも、tanikenさんが
    音価やリズムということを大事にできていることの表れだと思いますよ。

    まずリズムがあり、そこにハーモニーが乗るからメロディが引き立つ。
    ドラムじゃなくても、ほとんどの楽曲表現のベースにはいつもリズムがあるわけです。
    (パルス系リズム不在の特殊なジャンルは除きますが ^^)

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