ドラム上達には具体的な方法があります。
ただし、「これさえやれば誰でも一様に上手くなる」などというものはありません。
なんで?と思うかもしれませんが、では「数学」を例にとって見て下さい。
たとえば、機械や建築の強度設計をやるには、微分方程式を解かなければなりません。
これができるためには微分積分ができる必要があります。
さて、小学1年生にいきなり「微分積分だけ」を教えてできるようになるでしょうか?
一部の天才的才能を持つやつなら解けるかもしれないではないか、という突っ込みをしたい方は続きを読まなくて結構です。
で、現実問題。
「できるようにはなりません」。
微積分の前に代数や方程式があり、その前には加減乗除がありますよね。
ようは、微分方程式の前提は微積分、その前提は代数や方程式、その前提は加減乗除というわけです。
前提をひとつひとつクリアしていかないとその先には進めません。
ある前提(=壁)をクリアすると、次の壁が出て来る。
その壁に対して初めて攻略方法というのが定義できます。
そして、誰がいまどこの壁にぶつかっているのかはわかりません。
だから、どんな人にも一様に当てはまる万能な上達法など誰も言うことはできないのです。
大事なことなので繰り返しますね。
効果的な練習方法やコツというのは、
あなたが目指すところはどこか?
あなたが今いるのはどこか?
を検討して初めて決まるものです。
自分がなりたいもの、行きたいところをはっきりさせず、まして人任せにする人が上手くなった事例は「ありません」。
きついことに聞こえますがこれは事実です。
上達は誰かがくれるものではありません。
自分でつかむものです。
そのために、なりたい自分と今の自分のギャップをしっかり見つめてください。
それと、もしなりたい自分と今の自分のギャップがとてつもなく大きかったとしても、決して腐らないことです。
はじめから上手いやつはいないからです。
過去もいなかったし、これからも出ません。
(かりにそんな「天才」がいるにしても、もしあなたがその「天才」ならここを読んではいないでしょう)
いいですか?
なりたい自分を決め、具体的に描き出してください。
今の自分の現状を、冷静に見つめ、把握してください。
そのギャップを埋めるには何ができるようになればいいかを考えてください。
これが「上達への地図」の描き方です。