キックペダル (某チューニング師の試供品を試してみた)

キックペダルも色々ある。
製品だけではなく、好みや求めるものも千差万別。

パワーの出るペダル?
早く踏めるペダル?
できないことをアシストしてくれるペダル?

うーん、どれも悪くはない。
けど、欲しいわけでもない。

今メインでやってるブルースってのは意外に繊細な音楽で、
ダイナミックレンジ、出音の微妙なタイミングとかで
意外なほどに細かい指示が来る場合がある

そういう時にさ、
誰が踏んでもパワーが出る(出てしまう)ペダル(笑)
とか
実力以上に早く踏めるペダル(笑)
とかって、
ぶっちゃけどうでもいい。

ま、そうでなくても、小さく、でもはっきり音を出したい時は良くある。

全体の音圧を上げずに、フロントの邪魔をせずに
場全体に一拍目の位置を伝えなければならないような場面。

このとき、小さい=ぼやけた音

ではすでに意味がない。

ソフトでめだたない、でも小節の区切りは明確にわかる
1の位置がはっきりわかるってのはスゴイ重要で、
たとえば2・4の位置が気持ちいいとかってのも
1がはっきり伝わっていてのこと。

そうなったときに、タイミングのしっかりした1を出すってことがいかに重要か。

しかし、だよ?

遅れがあるのは致し方ない、遅れはスピードでカバーするのだ。
だからジャストの音が大きくなるのは致し方ないのだ。

p、ppの音が遅れ気味になるのは(ビータースピードが遅いから)仕方ないのだ

という意見。

否定もしないし、そう言う気持ちもわかる。

でも、

「それじゃ歌えない」

とフロントに言われてしまったら?

へん、違うボーカルを探してやるよ!

という剛毅なドラマーさんはいいとして、

こいつのバックで叩きたい!と思ったフロントさんからそうリクエストされた時に

「よっしゃ任せろ」と言える人と
「できねーんだよ、無理言ってんなよバーロー」という人と。

次にもお声がかかるとしたら普通どちらでしょうか?

・・・というお話。

とまあ、前置きが長かったですね。

要は、アタックは決して強くなく、
それなのに音の響きは豊かで、音圧的にもフロントを邪魔せず、
しかもタイミングはばっちりジャストになるベードラ。

これ、基本はオープン奏法でやることになるのだが・・・

オープン奏法をやる上で、特に重要なペダルの特徴。

それは応答レスポンスの速さと収束の速さ。

よく言われる「軽い」っていうのは実はスゴイ怪しい表現で
誤解の余地満載なのであんまり使わない。

では、「軽い」っていうのはどういう特性を言ってるのか?
俺なりの見解を参考までに述べてみたい。

要約すれば、「足の動きへの追従性」
言い換えると「遅れの少なさ」

(遅れ、というのはレイテンシーとも言われる、
入力に対する出力の遅れの量のこと)

これに尽きる。

「応答の速さ」と言い換えても良い。

この応答とは「踏み込み」に対する応答ではなく、
「返し」に対する応答である。

それと、ブルースに限らずルーツ・ミュージックでは
いわゆるひっかけ音符がたくさん出て来る。

ようはダブルになるわけだが、このダブルの2個目は

  • ばっちり1のジャストでないとだめ
  • 1個目の位置によって引っ掛け具合が変わる
  • これの位置をキッチリやるために実は反応のよいペダルが必要
    (かるい必要はない)狙った位置に音がでるペダルと言う意味

つまり、応答が速いペダル=レイテンシーが低いペダルということ

俺の手元に一台の少し型の古いアイアンコブラがある。
ドラムセットを使う本番では必ず連れて行くお気に入りである。

これは、浜松在住の某チューニング師が試してほしいとのことで
賜ったものなのだが、はっきり言っておく。

このペダルの特長。

それは、「笑えるほど低いレイテンシー」にある。

足の動きどころか、足の指の動きさえ「邪魔せず、拾う」。
足のゴーストノートが入れまくれる精度、と言ったらわかるだろうか。

先日、参加しているバンドのレコ発ライブで使ったのだが、もう笑うしかなかった。

音色・音圧まで気を配れる人は、ベードラだけで
「只者ではない感」を演出できるだろう。
そうでない場合は・・・想像にお任せしましょうw

音圧やタイミングに関する「技量」が恐ろしいほど
音に出てしまうペダル、とも言える。

しかもこのチューニング内容は、チューニング師いわく「プロトタイプ」。
ようは「試作品」らしい。

現在は、いくつもの試作品を経て、提供レベルのチューニング内容がまとまり、
興味を持ってくれたドラマーさんにチューニングサービスを始めたとのこと。

提供レベルのチューニングを内容を試させたいので早く静岡に来いと言われているが、
提供レベルのペダルがどう進化したのか、次回の試奏が楽しみでしょうがない。

なお、どうしても試してみたい人はここに試供品がおいてあるので連絡してみるといいかも。
  ↓  ↓  ↓
http://www.sonicsystem.co.jp/sonix/

連絡先 masuta@sonicsystem.co.jp

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