「俺、何でこんなことやってるんだろう?」
日々練習していて、ある時突然こんなふうに
思ったりしたことあるかもしれません。
今回は、その問いに対する、私なりの答えを
書いてみようと思います。
原因は、「ピースが多いから」だけではない?
前に、「技術や能力はパズルに似てる」って言ったの覚えていますか?
ドラミングは、ピースを組み合わせて
大きな絵を作っていくパズルのようなもの。
なかなか上手くならないのは、
ピースの数が少なくないからだ…という話。
でも理由はそれだけじゃないんです。
まあ、それは想像していたかも知れませんね。
そうです。
他にもいくつかあります。
全部話すと長くなり過ぎて疲れちゃうし、
ポイントがぼやけるといけません。
だから、その中から一つ選んで書いて
みることにしましょう。
また、パズルを想像してくださいね。
そう、たくさんのピースがありますね。
ではここで、ちょっと簡単な質問をしますよ?
このピース、どうやって作ったものですか?
元の絵の作り方は1つではない?
そう。
元の絵を分解しただけ。
じゃ、「ドラムを上手に叩く」という「絵」のピースはどうやって作るのでしょうか?
「元の絵を分解して作る」という方法がとれませんね。
・・・・・・
「だから何」って?
そうだね、別の言いかたをしましょうか。
ピースも自分で作っていかなきゃいけないってことです。
ピースを組み立てるだけでなく、
そのピースも自分で作る、というパズル。
ちょっと考えたって、これが簡単で
あるとは思わないですよね?
え?
この部分がパズルと大きく違うじゃないかって?
言いたいことは分かります。
最初に全体があって、
それを分割してあって。
分割されたものをくみ上げる過程を
楽しむのがパズルじゃないか。
いわば、大を分割して小にし、
小を組み合わせて大を復元する。
これがパズルですね。
「最初の絵」がないんだからどうすりゃいい?
でも、「ドラムを上手に叩く」という「絵」は、
イチからピースを自分で作りそれを組み合わせて
全体を作っていく。
つまり、自分でこしらえた小を
組み合わせて大を作り上げる。
だから、
スタートラインも、過程も全然違うよ!
と言いたいんですよね。
わかりますよ。
そう思ってしまうのも無理はないです。
でも、ちょっと考えてみて下さい。
上のほうで「元の絵を分解するって言う方法が取れない」と書きましたが・・・
けど、本当にそうでしょうか?
本当にそう思う?
なら、逆におたずねします。
どうしてそう思うのでしょうか?
なになに?
だって、元の絵がわからないもの。
・・・確かに。
でもね、はっきり言います。
私だって分かりません。
正確には「わかりませんでした」。
でも、そうじゃない。
分かる、わからないじゃないんです。
最後どんな絵に「なるのか」が「わかる、わからない」じゃないんです。
最後にどんな絵に「したいのか」を「決める」んです。
大切なことですから、もう一度言いますよ!
絵は、「自分で決める」んです。
こういう絵にしよう。
こういうものを表していこう。
自分のこういう部分を伝えて行こう。
・・・それを自分で、決めるんです。
誰かが与えてくれるもんじゃありません。
自分で決める、あるいは探すんです。
自分の中にある「大障害」
そう。
これが、「何でこんなことやってるんだ?」と
突如疑問がわいて来てしまうとても大きな理由なんです。
端的に言います。
行き先を見失ってるんです。
行き先あるいは、方向。
行き先や方向性を決めていますか?
自分で選んでいますか?
そして・・・
その選択に納得していますか?
それがとてつもなく重要なんです。
言ってることは分かるけど、
どんなふうに決めるのかわからないよ。
どう選べばいいのかわからない。
多分そう言うかな、と思いました。
思うように上達しないいくつかの理由のひとつ。
それは、その「迷い」なんです。
ただ、この迷いについて書くと、
上でも言ったように今日のポイントが
ぼやけてしまいます。
だから、「迷い」についてはいずれ必ず書きます。
だから、
もし、ここまで読んで
「確かに決めてない。選んでない」と思ったのなら・・・
今日やってみてほしいことがあります。
全然難しいことじゃありません。
この質問の「どれか」に答えてみるというだけです。
もちろん、全部答えても構いませn。
- 憧れのプレイヤーはいますか?
- 心惹かれてしまった曲や演奏がありますか?
- ふと口ずさんでしまうフレーズや一節がありますか?
思い出して下さい。
思い出せなければ、探して下さい。
疲れるかも知れません。
イヤ、ほぼ間違いなく、「ラク」ではありません。
でも・・・
疲れる代わりに自分が納得できる方向性を得るのと、
疲れないけど相も変わらず迷ったままなのと・・・
あなたはどちらがご希望ですか?
選ぶのは、あなた。
もちろん、自分の納得する方を選んでいいのです。
上で私が提案したことを、もしあなたが、
「やってみよう」と思うなら、ふたつ付け加えておきます。
ひとつ目。
完成された答えを探す必要はないということ。
言い換えれば、「今の自分に正直に答えよう」ということです。
「あ、ちょっと違ったな」って思ったら
後から修正すればいいんですから。
だから、気楽に、でも真剣に・・・
やってみて下さい。
二つ目は、「人に尋ねない」ということ。
あなたが感じたことでないと意味がありません。
他の誰かが書いた答えを、ただそっくり口真似してる
だけだとしたら、それがたとえ理想的模範解答
(何でしょうね、それ)であったとしても、
それでは何の意味もありません。
何といったら褒めて貰えるか、
そんな「くだらない基準」はどうか捨てて下さい。
そんなことより、
手持ちの音源を聴きまくって下さい。
そして、心にひっかかる部分や曲を探して下さい。
で、それをアウトプットして下さい。
誰かに言うのでも構いませn。
何かに書いてもいいです。
口に出して言うのもありです。
下のコメントに書いてくれてもいいです。
怒るかもしれませんが、大事なことなので。
え?
「ふーん、わかった。そのうちやるよ」
・・・って?
あー、なるほど・・・
そうですか。
それまでなんですね。
もう気がついているはずですよ?
「そのうち」という時がやってきた
ためしがないと言うことに。
その時は「永久にやって来ない」ということに。
「カチン」と来て下され。
ではまた、次回。