あなたは、タンクになりたいの?
あ、いやいや、ごめんね。
近頃そう言いたくなる人が多くてさ。
ためてばっかり。
食う一方。
これがアンバランスだってのは誰でも知ってる。
でも、こと自分の学びとということになると、
そのことに気がつかない人がとたんに多くなるものらしい。
あなたはどう?
教則・参考書・Web、あらゆる情報を求めては
ひたすら知識を仕入れ続ける。
ためる一方。仕込む一方。
何で?
そりゃもちろん、上手くなりたいからだよね。
俺だって同じだ。
でもね。
ちょっと考えてみてよ。
入力を繰り返せば何かができるようになるのだろうか?
残念ながら、人の頭と言うのはそうはなっていないようだ。
学校の勉強だって、ひたすら話だけ聞いて、
それであらゆる問題を解けるようになったかい?
おそらく違うと思う。
人が何かを習得するとき、「4つの段階」というのを通るんだ。
聞いたことがあるかな?
- 「知らない&できない」の状態。
- 「知ってる&でもできない」の状態。
- 「知ってる&意識すればできることがある」の状態。
- 「知ってる&意識しなくても、ほぼいつでもできる」の状態。
クルマの教習にたとえてみようか。
1は免許もなければ、運転したことなんてまるでない状態だ。
で、1から2に行くためにはとにかく知識を入れること。
座学はこれだね。教習所の学科教習もそうだ。
2から3に行くためには、教わったことを「明確に意識しつつ」やってみる。
人間、1度に意識できる数は個人差はあれどそう多くはない。
だから、ポイントを絞ってひとつひとつ「しっかり意識しながら」やること。
教習所でクルマに触り始めた頃って言うのがこれに当たるだろう。
「前後を確認してドアを開け、乗り込んだらミラーの位置を確認して・・・」
・・・ってやつだね。
3から4に行くためには、それをやるのに必要なことをすべて意識しながら、
何度も、何度も、何度も、何度も・・・
繰り返すしかない。
教習所だったら、「見極め印」をもらうまで繰り返すわけだね。
で、最低限の操作・判断が4に達した時に、始めて路上に出られる。
わかるでしょ?
何かをできるようになる過程の中で、
「情報を仕入れる(=インプット)」っていうのは
わずか4分の1でしかないんだよ。
重要なのは3と4なわけだけど、3も、4も、結局は
「やってみる(=アウトプット)」を「繰り返す」
ということに尽きる。
どれぐらい繰り返せばいいのかはたしかに個人差があるが、
繰り返さなければならないっていう部分に変わりはない。
え?いきなり上手くやるやつがいるじゃないかって?
一度もやったことがないのに上手くできたんだとしたら、
それは才能でもなんでもない。
・・・ただのまぐれだ。
なぜそういえるか?
結果をコントロールしてないからさ。
いいかな?
ちょっと語弊があるかもしれないけど・・・
何かが「うまい」というのがどういういことか。
それを明かそう。
「うまい」とは「ほぼいつでも意図通りの結果を出せる」こと
なんだ。
言い換えると、
いつでも結果をコントロールできる
ってこと。
何かを始めてやる人が、結果をコントロールできるっていうのは
ほとんど信じられない話だ。
まして、何度繰り返してもそうなるってのは、誰だって信じられないよね。
もちろん、そういう人も中にはいるかもしれない。
世の中広いからね。
もし、本当に本当にそうなんだったら、そういうのを天才と言うんだろうね。
でも、まあそういうごくごく一握りの人たちはさておき。
俺らがこだわってるのは結果でしょ?
あなはた結果を出せるようになりたいんだよね?
意図した結果を出せるようになりたいんだよね?
なら、知識ややり方のインプットももちろん大事だけど、
もっと大事なのはそれを何度もやってみること。
アウトプットを繰り返すことだ。
ナニナニ?
仕入れた知識が間違ってるかもしれないから、
とにかく仕入れるだけ仕入れるんだって?
ま、その気持ちはわかる。
ただね。
間違いって何さ?
これを言い出すとまた長くなるし、
例によって今回のポイントがぼけるのは本末転倒だ。
だから、「間違い」については必ず次で書くから、
今回はこれだけしっかり腹に収めてほしい。
インプットだけになっていないかい?
どれだけアウトプットしてるかい?
インプットとアウトプットの比率は最低でも5:5。
イン3、アウト7でもいいぐらいだ。
数字に完璧な根拠はないが、俺の経験則的に。
アウトの方が多くて良い理由はあるんだけど、
またここでピントがぼけるのを避けるために、今回は省略するよ。
もう一度確認しよう。
あなたは、ドラムを上手に叩けるようになりたいんでしょ?
まさ、知識タンクになりたいわけじゃないよね?
なら、今やれることから始めて、それをしっかり繰り返す。
そして、あなたが望む自分になろうよ。
そして、とても大事なことを。
自分を信じてやってほしい。
人間は、繰り返せば上達するようにできてるんだよ。
では、また次回。