どんな答えを期待していたんだろう?

えっと。

SE業の方でめっぽう立て込んでいて、
先日のライブの報告も書けないままでおります。

(え、別に聞きたかないって?まあそういわずに 笑)。

今日は、とある知り合いから聞いた話で。

いたく納得した覚えがあるので、ちょっとそれを書いておこうと思って。

ただ、例によって・・・あ、もう、いいですね。

2000年ごろに行なわれたデニス・チェンバースのクリニック。

延々1時間近くドラムソロを披露した後、やおらマイクを握って「早速始めよう。質問は?」。
うーん、さすが御大というか(笑)。

で、これに呼応するように色々質問が出たようです。

中でも、スピード・パワーに関する質問が多かったようですが、
私が印象的に感じたのは別の質問でした。

で、その質問に対するデニスの回答というのを聞き…

思わずうなずいてしまったのです。

あなたは、トニー・ロイスターという若手ドラマーをご存知ですか?
手数・パワー、スピードなどでも注目されている彼。

知らないならYouTubeなどで探してみて下さい。

まあまあ、若いのに大したものです。

私もはじめて見た時に「うーん、世界は広いなぁ」と感じたものです。

で、話を戻しましょう。

とある参加者が、こう聞いたそうなのです。

「トニー・ロイスターを脅威と思うか?」

うーん。

今さら説明するまでもありませんが・・・

・・・脅威ってのは、何か別の、ある存在や行為によって、
自分の存在やなりわい、あり方などがおびやかされることだ・・・

・・・トニーの存在でデニスのいったい何が脅かされると言うんだろう?

・・・まさか、「大変な脅威だ。大いに焦りを感じるよ」などと言う
答えを期待していたのか・・・?

・・・なーんてことが、この話を聞いた時に頭の中を駆け巡りました。

そして、デニスの答えに思わず心中喝采!

では、その答えをば。

別に脅威と思わない。

唯一人のベスト・ドラマーなんていないからね。

それぞれにそれぞれの良い所があり、僕には僕の良い所がある。

それを認めてもらってるから、呼んでもらえて、ギャラをもらえて、住宅ローンが払える。

全然問題ない。

はい。

お見事です。

まさに、その通りっす!

さすがデニス様ですね~。

人は得意なことがそれぞれ違います。
重要視している、重きを置いていることも違います。

違って当たり前です。

違って良いんですよ。

また、楽曲の場面や、演奏場所によっても求められる
「良い」の基準が色々に変わって来るのです。

その中で、自分ができる貢献をして、誰かに喜んでもらう。
そうやって、その人の良さを評価してもらえる。

デニスはプロですから、ギャラという形でそれが返って来る。
で、家のローンが払えて満足してるわけです(笑)。

闇雲に順位をつけたがったり、やたらと順位を競わせたり、
「勝った」の「負けた」の言わせたがるのは
野次馬にやらせておけばいいのです。

あなたも、わたしも、野次馬ではない。
単なる見物人でもない。

「その場にいる現役のプレイヤー」なら、野次馬の気持ちではなく、
自分の良さを磨き上げることにエネルギーを使いたいものですよね。

そうやって、自分が好きなことにエネルギー使って、発展して、
そして誰かに貢献できるなら・・・

・・・これってむちゃくちゃ幸せなことだと思いませんか?

それにしても、どんな答えを期待していたんだろう・・・。

「どんな答えを期待していたんだろう?」への2件のフィードバック

  1. あっ この質問、昔々デニチェンがナイアシンで日本に来たと気にドラマガが取材して、そのときの記者も全く同じ質問をしてました(笑)

    競った結果のナンバーワン。 演奏の真意関係なしに、肩書きが独り歩きしたものが世の評価になりそう。

    あたくしの信じた神様がデニチェンなのです☆

    あの人の世界観が僕の中でナンバーワンだから追いかけてるんですもの☆

  2. いやぁ、嬉しいですよ~。
    私がこの記事を書いた真意がtanikenさんにはしっかり伝わってるようですね。
    さすがと申し上げておきます!

    > あっ この質問、昔々デニチェンがナイアシンで
    > 日本に来たと気にドラマガが取材して、
    > そのときの記者も全く同じ質問をしてました(笑)
    > 競った結果のナンバーワン。 演奏の真意関係なしに、
    > 肩書きが独り歩きしたものが世の評価になりそう。

    ですです。

    お分かりだとは思うんですけど、
    別に客観的な評価とか競争が
    「直ちに悪い」と言ってるわけではないんですよ。

    何て言うかな。酒みたいなもん?

    旨い不味いもわからないのに、
    誰かが「旨い」と言ってるのを聞いて
    自分も旨いと言ってみる。
    ひどいと、「旨いはず」と思い込む。

    もちろん、成長の過程でそういう時期があるのは
    大いに結構だし、ある意味自然でもあります。

    ただ、いつまでもそれをやってると
    自分がわからなくなるんじゃないか、って
    心配になるんですよ。

    自分で旨いと思えるものを旨いと言える人。
    そういう人になって欲しいし、そういう仲間が多く欲しい。

    これは、私がブログ書いている理由のひとつだったりします。

    > あたくしの信じた神様がデニチェンなのです☆
    > あの人の世界観が僕の中でナンバーワンだから
    > 追いかけてるんですもの☆

    この一文に尽きてますね!

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