メトロノームに使われないために。

こんにちは。
今日もご来訪下さってありがとうございます。

この頃は、ほぼ毎日のように直接ブックマークからアクセスして下さる方も
かなり増えて来ました。

ありがたいことです。

今日は、やっと続きが書けます。

えっと。

今日の記事を読む前に、もしあなたがまだ

を読んでいないのなら、先にそちらをお読みになることをお勧めします。

でないと、今日の話は何のことやらさっぱりわからないと思いますので。

では、いきなり入ります。

言葉が同じでも意味が同じとは限らない

リズムキープの話2」では、周囲の音を良く聴いて調整しろ、と確かに言いました。

そして、周囲に対して調整するというのが反応でしょ?という問いももっともです。
というか、これは反応そのものですね。おっしゃるとおりです。

で、前々回の「メトロノームのつきあい方」にでは、確かに「反応はダメ」といいました。

そして、これが一見矛盾に感じられるというのもよくわかります。
同じ言葉なのに「いい」と言ったり、「だめ」と言ったりしてますもんね。

これ、わかってる人はわかってるし、あらためて言葉で言われると

そんなの当たり前じゃん

と言いたくなるような単純なことだったりするんです。

だから、この一見矛盾に感じられることに、あなたの頭の中で整理がついているなら、
この先読まなくて全然OKです。

 

 

 

 

 

お(笑)。

まだ読んでらっしゃいますね。

え?

一応整理はついてるけどさ、そちらの考え方も知っておきたいんだよ。

ああ、なるほど。

スバッと言ってしまうと、「反応というのは1つではない」ってことなんです。

周囲をよく聴いて、結果がよりよくなるように調整するのも反応。
メトロノームの合図を待ってその指示の元にスティックを振り下ろすのも反応。

でもこの2つは、明確に違うものです。

実は、その「違い」がとても重要なんです。
その違いに意味があるんです。

そして、「違う」からこそ、矛盾してはいないのです。

何が違うのかわかるでしょうか?
ちょっとだけ、考えてみて下さい。

ヒントは、「反応する人の頭の中にあるもの」です。

 

 

 

えっと・・・考えてみてくれましたか?

一見似ているけど真逆

えっと、では、私の解釈をお話しますね。

前者の人の頭の中には、

「状況を把握した上で、自分が何かしよう、もっと結果を良くしよう」

という思いがあります。そして、後者の人の頭の中には

「合図があったら、これをする」

という思いがあります。

この違いはわかりますよね?

前者の「もっと良くしよう、そのために自分はどうすればいいか?」という
思いには、「意図」と「能動性」が感じられますよね?

これに対して、後者は「受身である」というのがわかりますか?

小難しく言ってしまうと、

合図を他者に依存して、自分は決められた機械的な動作を遂行するだけ

という状況にあるのです。

わかりますよね?

同じ「反応」という言葉で表されることがらであっても、
その内容は、「能動」対「受動」・・・

そう、正反対です。
だから、矛盾はないのです。

前者は、練習にメトロノームを使う時も、「受動的な反応」ではなく、

「自分がつむぎだすビートがより気持ちよくなるように」

という意図があり、

「最低限不安定に聞こえないように調整する」

という能動性があります。

そのためのガイドとしてメトロノームの音を用いているだけです。

助けにはしていますが、依存してはいないのです。

メトロノーム練習をする時はホントにこのことをよく確認して下さい。

リズム感というのは、規則的なパルスの繰り返しを感じ取る能力のこととも言えます。
そして、これはとりもなおさず「自分で合図を出すタイミングを感じ取ること」でもあるわけです。

しかし後者は、合図を自分の外に委ねている時点で、「依存」しています。

タイミングを感じ取る能力を自ら訓練しなければならないのに、
それを外に依存していてはいつまでたっても上手くなる道理はない

・・・というのは簡単に察しがつくことだと思います。

これはあたかも、
(ひどいたとえでまったく恐縮です・・・)

幼児が自分でクリアできないゲームをいつまでも
大人にやってもらっているような状況

・・・に似ています。

そんなわけで、「メトロノームのつきあい方」で、「反応」してしまう練習では
リズム感がほとんど上達しないと言ったのです。

使いまわしの効くコツなんですけどねぇ・・・

ところで、この「意図」と「能動性」。

実はメトロノーム練習に限った話ではありません。

実は、練習の時にこの2つがあなたの頭の中にあるかどうかで、
練習の成果がほぼ決まってしまうと言っても過言ではないと思っています。

早い話が、この2つがないと、

たくさん練習しているのに上達を感じられない

という結果になりやすいということです。

「意図」を欠いた練習と言うのは、必ず「漠然」としてしまいます。

また、受身の練習というのは基本的に「自分の頭に汗をかく」=「考える」という行動が
すっぽ抜けています。

およそ、ドラムに限らずあらゆるスキルは最終的にあなたの「脳」に蓄積されて行きます。
だから、頭に汗をかかずに上達するというのは、ある範囲を超えるととても難しくなるのです。

こういうパターンに陥らないようにするための
簡単な判断基準をお伝えしておきますので、参考にしてみて下さい。

実は、「意図」と「能動性」を欠いた練習は、えてして「漠然」としてしまいます。

だから、あなたの最近の練習が「漠然」としていないかどうかを
よくチェックしてみて下さい。

もっと言うと、練習の後、「頭を使った」「たくさん考えた」という一種の疲労感?が、
ほとんど感じられないとしたら・・・注意した方がいいかも知れません。

もし、そうなっていることに気がついたら。

もう一度、

「あなたはどうなりたいのか?」をハッキリさせましょう。

もっと細かく言えば、

「何をできるようになりたいのか?」をハッキリさせましょう。

そして、ハッキリしたら、

それに何が必要なのかを考えたり、探したりしましょう。

これが、効果的な情報収集のコツですから。

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