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スティックコントロールの基礎の基礎

ドラム 練習パッド オススメ

2020年2月23日

ドラム 演奏

なぜ練習パッドを使うのか

「オススメのドラム練習パッドは何か」。

これ、ドラムにまつわるアイテム選びで何年たっても変わらず議論されるテーマのひとつです。

これと同様のお題で「オススメのキックペダルは何」というのがありますが、今回はそれはさておきます。

オススメは何、を語る前に。

そもそも、ドラムの練習に練習パッドを使う目的・理由は何か?を整理しましょう。

筆者が考える練習パッドをドラムの練習に使う目的は、

(目的1)ドラムの練習にまつわる騒音問題を低減したい

(目的2)ドラムセットがない状況でもスティックコントロールの練習をより高頻度に行いたい

という2つです。

(本当は某伝説的インストラクターが言うもう一つの理由があるのですが、それはここでの話題に適さないと思うので省略します)

練習パッドに求められる性質

オススメを選ぶ基準は、この目的を反映しているべきだ、という考え方にはおそらく異論ないでしょう。

で、ここから。

練習パッドに求められる特性として

(特性1)騒音問題の低減のためには、できるだけ打音が小さいのがいい

(特性2)スティックコントロールの練習のためには、本物のドラムと感触ができるだけ近いものがいい

というのが出てきます。

私はここに付け加えたい。

具体的には特性2、を補足する「オススメの特性」になります。

それは、

(補足1)スティックコントロールを学び始める段階ならば、ある程度しっかりとしたリバウンドがあるものがよい

(補足2)スティックコントロール、とくに、弾みの処理に慣れてきたら、リバウンドが弱いものを取り入れていく

という2点。

この話をすると、(補足1)はわかるが、なぜ(補足2)が必要か?という質問がたまに出ることがあります。

これに対する答えはこうです。

まず、ドラムやシンバルの打面は、同じセットの中でも弾みの強さが一定とは限りません。

ドラムの口径や、求められる音とそれに伴うチューニング、ドラムとシンバルなど楽器の種類でそれぞれ変わってきます。

つまり、叩くものによってよく弾むものと、あまり弾まないものがあるということです。

しかし、どれを叩いてもできる限り同じようにコントロールできた方が演奏の幅が広がるのは間違いありません。

そのため、

打面による弾みの違いをカバーできるように練習するために、弾み具合が異なる練習パッドを使うのが望ましいよね、

となるわけです。

もちろん、絶対にできなくてはいけない、とは言っていません。

あなたがやりたい音楽に必要なだけのコントロールができれば十分だと思います。

お金をもらい、様々な現場で様々なジャンルの音楽を演奏できるようになりたければ、それに見合う適応力は持っておくのが望ましいでしょう。

ドラム練習でやってしまいがちな勘違い

さて、こう話すと「ならば(補足2)だけあればいいではないか、なぜ(補足1)がいるのか」という質問が出てきます。

これに対する答えは、こうです。

スティックコントロールに不慣れで、弾みの処理がうまくできない人が(補足2)の練習パッドを使うと、とある「3つの弊害」を受ける危険が増します。なので、(補足2)の前に(補足1)をやった方がいらぬトラブルが発生するのを抑えられるというわけです。

ではその「3つの弊害」とは何かと言うと、

弊害1:リバウンドが少なすぎることにより、力づくのコントロールになってしまう。

弊害2:弊害1により将来的な技術的発展が頭打ちになりやすい。

弊害3:同じく弊害1により、ドラムの演奏によって関節や腱などを傷めやすくなる。

これについて少し補足説明をします。

力づくのコントロールしかできない状態でパワーヒットをすると、ヒットのエネルギーが作用反作用の法則にしたがい、手に帰ってきます。

そのエネルギーは結局関節や腱などの部位に吸収されてしまいます。

繰り返し動作することで、その部位に繰り返しエネルギーが吸収されてしまい、結果としてその部位を傷めてしまうのです。

つまり、逆の言い方をすれば、

リバウンドがしっかりある練習パッドでパワーヒットをしても、関節や腱を傷めなくなっていれば、少なくとも力づくのコントロールにはなっていない

と判断する目安になります。

これが、初めの段階ではしっかり弾みのある練習パッドをオススメする最大の理由。

具体的なオススメの練習パッド

ですから、これからスティックコントロールを学びたい、本格的に上達したい、と考えるなら、

(特性1)の「できる限り打音が小さい」

かつ、

(補足1)の「ある程度しっかりとしたリバウンドがある」

練習パッドがオススメだということです。

この観点で言えば、ダントツのオススメは私の知る限りやはりREAL FEELです。

雑誌や海外のサイトでも推奨している記事が多くあります。

有名どころのメーカーでも練習パッドをいくつも出していますが、いかんせん「硬すぎる」そして「打音がデカい」。

そのため、初心者向きでもなく自宅練習にも向かないというのが私の感想。

でもREAL FEELはどちらもよいバランスで兼ね備えており、未だに愛用しています。

これは筆者愛用のREAL FEELですが、今のモデルになる前、さらにEvansになる前(HQ Percussionというところが出していた)のモデルで、もう10数年の付き合いです。

練習パッド REAL FEEL

打面の汚れに年季が表れていますねぇ。

まあ、それはさておき、まずはREAL FEELでしっかりリバウンドを感じつつ、手に衝撃が伝わらないコントロール方法を身に着けてほしいと思います。

リバウンドの適切さや打音の水準からみても十分にオススメできます。

そして、これを使ってリバウンドコントロールに慣れてきたら、徐々にリバウンドが弱いものにトライしていくのです。

これにより、より弱いリバウンドでもしっかり感じとり、殺さずに生かせるようにコントロールできるようにして行きます。

リバウンドが弱くなる=弾まない=力によるコントロールが必要という連想をしがちだと思いますが、実際には逆です。

フロアタムなどのテンションが比較的緩い打面でも、まったくリバウンドがなくなるわけではありません。

こういう状況で、力づくでコントロールする発想も悪くはないですし止めませんが、私なら、少なくとも高頻度にはやりません。

だって関節や腱をいためたら、そのあとのドラム人生に差し支えます。一度やりましたがああいうのは二度とごめんです。

話を戻します。

むしろ、その弱いリバウンドを感じ取り、コントロールするためにはどうしたらいいのか?

手や指の感覚をより研ぎ澄ましていくことです。

このことが極めて重要で、これを訓練するために、よりリバウンドの弱い練習パッドの「併用」がオススメというわけです。

REAL FEELの次としてオススメするのは、Prologixの赤、Red Storm Padです。

これは、REAL FEELよりもリバウンドが抑え気味になっていて、ゆるく張ったスネアぐらいの感触になっています。

厳密な基準が制定されているわけではありませんが、PAS40のルーディメンツがこのRed Stom Padでできるようになっていると、だいぶ打面の違いに左右されない「自在さ」が手に入るんじゃないでしょうか。

このRed Storm Padを使った練習は本当にオススメで、筆者が日常的に実施している基礎練習はほとんどこれを使っています。

これでも飽き足らなくなったら、同じくPrologixのBlackout Padまたは、青のBlue Lightning Padにチャレンジしてみてください。

オススメの練習パッドを使った練習例

で、これらを使ったドラム練習の具体例。

たとえば、初めてパラディドルをやるなら、

(ステップ1)REAL FEELで動きに慣れ、音圧やスピードを色々変えて練習し、慣れる。

(ステップ2)REAL FEELである程度意のままにできるようになってきたら、同じことをRed Storm Padでできるように練習。

(ステップ3)さらに同じことをBlackout Padでできるように練習。

ほかのルーディメンツにトライするときも同じ要領で。

参考になれば幸いです。

ちなみに、私のレッスンでは上記パッドを使った練習と具体的なトレーニング方法を実地でお伝えしていますので、興味のある方はレッスンにおいでください。

そうそう、自宅で練習パッドを使ったドラム練習をするときは、スタンドと床の間の防振対策をお忘れなく!

これは、オススメというより必須と思います。

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